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2013年02月20日

NTT R&Dフォーラム2013を見に行きました(その1)

 2月14日(木)と15日(金)の2日間、NTT武蔵野研究開発センタで催されたNTT R&Dフォーラム2013を見てきました。エヌ・ティ・ティ レゾナント株式会社主催のgooラボ ネットの未来プロジェクト NTT R&Dフォーラム2013 ブロガーミーティングとしての参加です。


 
 エヌ・ティ・ティ レゾナントさん主催のブロガーミーティングとしてNTT R&Dフォーラムへは過去3回参加させていただき、今回で4回目になります。
 
 ・「NTT R&Dフォーラム 2009」(IT屋もりたの今時パソコン日記)
 
 ・#nttrd 「NTT R&Dフォーラム 2010」ブロガーツアーに参加しました(IT屋もりたの今時パソコン日記)
 
 ・NTT R&Dフォーラム2012を見に行きました(その1)(IT屋もりたの今時パソコン日記)
 ・NTT R&Dフォーラム2012を見に行きました(その2):端末操作自動化ツール(IT屋もりたの今時パソコン日記)
 ・NTT R&Dフォーラム2012を見に行きました(その3):Twitter連携サービス(IT屋もりたの今時パソコン日記)
 
 
 展示や講演(今回は講演を聴く機会がありませんでした)の中からいくつかをピックアップして、良かった点、参加できなかったみなさんにNTTグループさんの研究開発の素晴らしさを知っていただくようレポートしたいと思うのですが、展示数が100に及ばんとする中から選ぶのは困難です。
 
 何故なら、すべての研究開発、展示が素晴らしいからです。従って、以下に紹介する展示は、私の好みが入った結果によることを予めお断りしておきます。また、私の稚拙な文章で、読者のみなさんにその内容をご理解いただけるようお伝えすることも、これまた不可能です。予めご了承ください。
 
 前置きはさておき、先ず次の3つの展示をご紹介したいと思います。なお、展示は大きく3つの分野(Sで始まる展示番号=バリューサービスのイノベーション、N=ネットワークのイノベーション、C=新分野開拓のイノベーション)に分かれています。(記事末尾の※1を参照のこと)

 

S-13 プログラムの正体を明らかにする:Bonfesta
   プログラム理解支援技術


( バリューサービスのイノベーション > クラウド・セキュリティ > システム開発支援
 


 展示内容の説明については、NTT R&Dフォーラム2013のページを参照いただくとして、ここでは私が何故この展示をピックアップしたのか、「おっ!」と思った点について述べたいと思います。
 
 この展示は、既に作られたシステムのソフトウェアの中身(プログラム)を理解することを支援する技術ならびに研究成果の紹介です。何故、このような技術や支援ツールが必要なのか、それは何らかの理由で既存システムの中身を理解する必要があるからです。いくつかの場合があると思います。現在稼働中のシステムの維持・管理を行なわなければならない、特にソフトウェアのメンテナンスを行なう場合、システムの改変やバージョンアップする場合、現システムの後継となるシステムを開発する場合、まったく新しいシステムの開発にあたり既存システムを参考にして構想を練りたい場合、等々、いずれの場合も、現在稼働中のシステムの構造や中身を理解することが必要不可欠だからです。
 
 ところで、既存のコンピュータシステム、特に他の人間が開発したシステムの中身を分析して理解・把握するためには、非常に大きな時間と手間を要します。主に2つの要因があると思います。1つは、ソフトウェア、あるいはソフトウェア開発の特性に因るものです。システムエンジニア、ソフトウェア技術者にとって、他の人が設計・製造したシステムやソフトウェアを理解して、その構造を把握することは、非常に困難を極めます。おそらく、ソフトウェアの設計・製造という行為が、主に人の脳を生産のための'設備'として行なわれる活動だからではないか、と思います。
 
 2つめは、システムやソフトウェアという製品の'材料'に相当するプログラム言語や、フレームワークなどが、これまでに比べて複雑化していることに因るものです。25年前であれば、1つのシステムは、単一言語か、2つ3つのプログラム言語で構築されていたものが、Webを前提としたシステムが常識になった現在においては、より多くの種類・階層を組合わせて開発・構築するように変わってきています。25年前には存在しなかったJava、JSP、XMLといったプログラム言語や技術に加えて、フレームワークというものを使って開発するという手法そのものや、完成済み(デバッグ済み)のミドルウェアなど既存の使えるものは使い、無い(新たに作成しなければならない)部分のみを作って、組合わせて構築するといった様に、開発手法は大きく変化し、かつ多様化しています。
 
 この展示で紹介されていたBonfestaというツールでは、ソフトウェア(より末端的には、プログラム)の構造を静的(文脈的)に追うだけでなく、プログラムの実行ルートを可能な限り網羅するよう解析します。解析は、解析ツールの部品を用いて、自動的に行なわれます。「おぉっ!」と思ったのは、この解析の手順(解析ツールの部品を逐次に組合わせて、プログラムを解析する手順)そのものを、ツールを使って設計することです。究極の技術力、NTTの研究所さんの底力を見た気がします。
 
 ということで、私が見たR&Dフォーラム2013の中で、最高の展示がこれです。
 
 
 

S-9 条件に合う人だけが情報を閲覧できる
   インテリジェント暗号システム


( バリューサービスのイノベーション > クラウド・セキュリティ > セキュリティ基盤
 


 従来、社内で機密性の高い情報を共有するためには、関係者(機密情報の作成者や閲覧者)は、パスワード(共通鍵方式)や公開鍵・秘密鍵(公開鍵方式)を入力したり保管するために、慎重さが求められ、あまり、使い勝手のいいものではありませんでした。
 
 今回展示されていたインテリジェント暗号システムでは、閲覧者は復号鍵(共通鍵や秘密鍵)の入力をすることなく、機密情報の入ったファイルを見ることが出来ます。そのからくりは、組織(部門)や役職・地位などによるアクセス権の仕組みと、暗号化の仕組みをミックスしたことです。
 
 詳しいことは理解できませんでしたが、この情報は、この人とこの人(部門や職位)だけが見てよいというルールを決め、そのルールに基づいて機密情報データを暗号化します。そうすることにより、閲覧時に復号鍵(共通鍵や秘密鍵)の入力なしに、ファイルの中身を見ることが出来ます。
 
 この方法は、部門や職位に基づくアクセス制御と、暗号化とを組合わせることにより、閲覧者を暗号(鍵)から解放した点に大きなメリットがあります。説明にもありますが、2010年に理論が完成した「最も先進的な暗号」インテリジェント暗号が、初めて実用可能な社内情報システムとして完成したことに意義があります。
 
 
 

C-1 生体信号を長期間・安定に記録する
   導電性高分子/シルク複合素材による生体電極


( 新分野開拓のイノベーション > 新分野開拓 > 新分野開拓
 説明にもあるように、生体信号を長期間、安定して記録できることにより、活用の範囲が格段に広がることが素人である私にも判ります。
 
 これまでは健康診断や人間ドック、治療などのために病院を訪れた際に、検査で採取する短時間のデータを元に、病気の診断がなされてきました。今後は、この素材を用いた下着を身に着けることにより、24時間のデータが採れます。長時間のデータを取得できることによって、一人一人の特性に合わせた診断や、それに基づいた総合的な治療が可能になるのではないかと期待します。
 
 
 
 
※1: Sで始まる展示番号=バリューサービスのイノベーション、および、N=ネットワークのイノベーションは、さらに、以下のように細分されています。
 
 S=バリューサービスのイノベーションは、
   クラウドセキュリティ
     クラウドプラットフォーム
     セキュリティ基盤
     システム開発支援
   ユーザエクスペリエンス
     オープン&シームレス
     パーソナライズ
     インタフェース技術
     クラウド活用サービス
   BigData
     機械学習/データ分析
     データ収集
     処理基盤

 N=ネットワークのイノベーションは、
   オペレーション
   コンバージェンスNW
     NW大容量化
     NW仮想化
     NW高付加価値化
   環境エネルギー
に分けられています。
 
 
--- 関連情報 ---
(1) 「NTT R&Dフォーラム 2009」 2009年02月20日 IT屋もりたの今時パソコン日記
(2) #nttrd 「NTT R&Dフォーラム 2010」ブロガーツアーに参加しました 2010年02月25日 IT屋もりたの今時パソコン日記
(3) NTT R&Dフォーラム2012を見に行きました(その1) 2012年02月18日 IT屋もりたの今時パソコン日記
(4) NTT R&Dフォーラム2012を見に行きました(その2):端末操作自動化ツール 2012年02月19日 IT屋もりたの今時パソコン日記
(5) NTT R&Dフォーラム2012を見に行きました(その3):Twitter連携サービス 2012年02月19日 IT屋もりたの今時パソコン日記

投稿者 もりた : 2013年02月20日 00:54 このエントリーを含むはてなブックマーク この記事をクリップ!

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