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2012年03月27日

今まで高峰秀子さんをよく知りませんでした

 女優の高峰秀子さんをしのぶ会が、今日、行なわれました(行なわれたはずです)。出来れば時間を作って参列したいと考えていましたが、やはり無理でした。
 
 私が高峰秀子さん(昔の映画では、髙峰秀子と表記されることが多い)を意識したのは、一昨年の暮れに逝去を伝えるラジオやテレビの報を聞いた時です。年末(平成22年12月28日)だったということもあって、そのニュースが印象に残ったのかも知れません。
 
 私たちの世代(昭和31年生まれ)にとって、同じ「高峰さん」でも、高峰三枝子という女優さんは「湖畔の宿」という歌やフルムーンのコマーシャルなどによって、子供の頃から大人になるまでずっと馴染み深い存在でした。大人になってから、同じ女優として高峰秀子さんという人がいらっしゃることを知りました。しかし、秀子さんのほうはテレビなどで拝見する機会が非常に少なかったため、お顔もあまりハッキリと憶えていないのが正直なところでした。
 
 
 ですから、高峰秀子さんが出演した映画やドラマは、一つも観たことがありませんでした。ところが、昨年春からNHK-BSプレミアムで「山田洋次監督が選んだ日本の名作100本」というシリーズが始まりました。このシリーズのお陰で、私は高峰秀子さんの映画を初めて観ることができました。
 
 最初に観たのが「二十四の瞳」。私たちより上の世代なら知らない者は誰一人いない、それ程有名な作品です。もちろん私もタイトルくらいは知っていました。しかし、恥ずかしい話ですが、この作品を見るのはこの夜(平成23年4月5日)が初めてでした。その印象は、すがすがしく心温まるものでした。明るくて綺麗な大石先生(高峰秀子さん)のせいであることは、申し上げるまでもありません。
 
 
 私が観た高峰作品の2つ目は「浮雲」(平成23年5月4日放送)。これは「山田洋次監督が選んだ日本の名作100本」には選ばれていませんが、「山田洋次監督が選んだ日本の名作100本」シリーズ4本を含む5本の"高峰作品"が、昨年5月に放送されました。おそらく、NHKは東日本大震災が発生する前から、この計画を決めていたのではないかと想像します。
 
 とにかく、2本目に観た「浮雲」、これもまた林芙美子の小説のタイトルとして学校で習いましたが、小説はもとより、映画を観るのも初めてでした。この作品で高峰さんの役所は、「二十四の瞳」の大石先生とは打って変わって、役所に勤める女性職員。妻帯者である同僚との腐れ縁、いわゆる不倫関係にある男女の話です。
 
 はっきりしない男のせいで、役所をやめて、どんどん深みにはまっていく女の話なのですが、この女性に対する印象は不思議と悪くなりません。優柔不断な男に比べて、高峰秀子さん演じる女(ひと)の一本筋の通った生き方に、この作品を鑑賞した多くの人(男性も女性も)が共感を憶えるのではないか、そんな印象の作品でした。

 
 この2本で、私は完全にノックアウトされました。高峰秀子さんの魅力に惹きつけられ、映画を観ている最中も見終わった後も、少しずつ少しずつ、その虜となっていくのが自分でも分りました。ちなみに、昨年5月にNHK-BSプレミアムで放送された上記以外の"高峰作品"は、「名もなく貧しく美しく」(平成23年5月8日放送)と「無法松の一生」(平成23年5月15日放送)、「煙突の見える場所」(平成23年5月22日)、「恍惚の人」(平成23年5月29日)です。
 
 このうち、「煙突の見える場所」と「恍惚の人」を観ましたが、残り2作品は録画しただけで、1年経った今も未だ見ていません。相変わらずの性格のせいですが、これからの楽しみとしておきます。「煙突の見える場所」は、いわゆる"お化け煙突"を題材にした作品です。東京都足立区にあった"お化け煙突"は、ある年代以上で東京近辺に住んでいた人はわかる様です。
 
 「恍惚の人」は、有吉佐和子さんの小説が原作で、昭和47年に小説が発表された時は、大ブームになりました。当時、高校1年生だった私も、もちろんそのタイトルは記憶していますが、"老い"や"介護"をテーマにした作品ということ以外、何も知りませんでした。「恍惚の人」が発表されるまでの時代、"老い"が家庭や社会の「問題」であることは意識されたことが無く、昔からずっと、長男の嫁や娘など、女の人が背負って来たことがらでした。初めて、"表"に露にし問題提起したのが、有吉佐和子さんでした。有吉佐和子さんについては、読書好きの私の叔母の本棚に「ぷえるとりこ日記」(1964年)という本が昔からありましたので、名前だけは小学生の頃から知っていました。
 
 映画という形で、森繁久弥と高峰秀子という俳優さんを通して、初めて有吉作品に触れたのが昨春ということになります。「え、こんなことが!?」、初めのうちは夫でさえ、自分の親のそんな振る舞いを信じない、まして他所の人がウチに来た時はちゃんとしている。しかし、段々エスカレートしていく。そのうち、義父(森繁さん)は嫁である秀子さんを保護者(お母さん)として頼る様に変わっていく。嫁と義父のやりとりが、二人の名優によってリアルに表現されています。しかし、高峰さんの人柄でしょうか、絶望感だけではなく、どこか楽観視している嫁の姿に観ている私たちの方が救われて、最後まで付き合わされてしまう、そんな映画でした。
 
  
 その後、同シリーズで放送された「人間の條件」(主演・仲代達矢)6部作の第6部にも、高峰秀子さんは出演しています。文字通り「どうしようもない」状況下においても、高峰さんの演じる女性を観ていると、人が生きる世界に全くの絶望(する必要)は無いのだという風に、思わされます。高峰秀子という人の、地(素)の部分が出ているのかも知れません。
 
 
 さて、「山田洋次監督が選んだ日本の名作100本」シリーズですが、昨年4月から今年3月までこの1年間に放送されたのは、家族編の50本です。この4月から後半50本が、喜劇編として放送されます。今夜、9時から、NHK-BSプレミアムで「山田洋次監督が選んだ日本の名作100本」~喜劇編の50本が発表されます。この中にも高峰秀子さんが出演した映画が含まれているかどうか、未だわかりません。もしかして、"高峰作品"が喜劇編の中にも選ばれているといいな、とても楽しみです。
 
 
 
 「今まで○○○○をよく知らなかった」というタイトルで、最初のエントリーを書いてからすでに4年が経ちました。本当に影響を受けた人、しかも自分が若い時には未だ知らず、最近(と言っても、ここ5~6年前になって)初めて、よく知るようになった人のみを厳選して書こうと決めていました。
 
  今までボブ・ディランをよく知らなかった(IT屋もりたの今時パソコン日記)
 
 
 私にとって、その二人目が高峰秀子さんです。
 
 (注) 私が最も影響を受けたと、心底そう思っている人は、たくろう(吉田拓郎氏)ですが、たくろうの歌は15歳の時から聞いていますので、上記の定義(今まで・・・・を知らなかった)には該当しません。
 
 
--- 関連情報 ---
(1) 結婚しようよ (よしだたくろうとの出会い) 2008年01月25日 IT屋もりたの今時パソコン日記
(2) 始まりました「たくろうのオールナイトニッポン」 2008年02月24日 IT屋もりたの今時パソコン日記
(3) たくろうの歌を録音したラジカセ 2008年02月24日 IT屋もりたの今時パソコン日記
(4) 今までボブ・ディランをよく知らなかった 2008年05月03日 IT屋もりたの今時パソコン日記

投稿者 もりた : 2012年03月27日 20:59 このエントリーを含むはてなブックマーク この記事をクリップ!

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