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2012年03月12日

「ソーシャルメディアサミット2012」に参加しました #サミット

 先週の金曜日(3月9日)、Fans:Fansの招待によりソーシャルメディアサミット2012にレポーターとして参加しました。「ソーシャルメディアサミット」は、日本におけるソーシャルメディアの可能性について議論するイベントで、アジャイルメディア・ネットワークさん(以下、AMNと略す)により、昨年2月に開催され(ソーシャルメディアサミット2011)、今年が2回目の様です。
 
 冒頭(オープニング)でAMNの徳力社長が話されましたが、昨年(2011年)の「ソーシャルメディア」の過熱を、少しでもクールダウンするために冷静な定義と議論を行うことが、本年のテーマとのことです。
 
 
 そのために、本イベントでは4つのパネルディスカッションが用意されていました(各ディスカッションのテーマおよびパネリストについては、Fans:Fansによるブログレポーター募集案内をご覧ください)。
 
 ここでは、パネルディスカッション1についてレポートします。

 
パネルディスカッション1 「ソーシャルメディアの弱点 徹底討論」
 
パネリスト
高広伯彦氏 株式会社スケダチ代表取締役/コミュニケーションプランナー
中尾孝年氏 株式会社電通関西支社 クリエーティブ局
森永真弓氏 株式会社博報堂DYメディアパートナーズ メディア環境研究所 上席研究員
モデレータ
徳力基彦 アジャイルメディア・ネットワーク株式会社 代表取締役社長
 
 
 今回のサミット全体のテーマである"冷静な定義と議論を行う"ために、最初のディスカッションでは、いきなり「ソーシャルメディアの弱点」がテーマでした。議論を進めるために、徳力氏はパネリストに、次の3つの質問を投げかけました。
 
Q1: ソーシャルメディアの弱点を1つ挙げるとしたら、何ですか?
 
Q2: Q1の弱点を乗り越えるためには、何と組合わせることが必要ですか?
 
Q3: (Q1から始まった議論の中で出てきた)ソーシャルメディア業界側の弱点を克服するために、今後何をしなければならないか?
 
 
Q1: ソーシャルメディアの弱点を1つ挙げるとしたら、何ですか?
 
(中尾氏) (「弱点」は)「うさん臭い」こと。
 例えば、「Webの指標であるPV(ページビュー)を、TVの指標に換算すると」と言って、PVを視聴者数に換算したり、TV広告とソーシャルメディアの費用を単純に比較したりしている。
 
(森永氏) 私自身は、元々Webの会社にいて、今の会社(広告業界)にWebの人間として入ってきた。そういう私から見ると、マス(メディア相手)のクリエイティブを長年やってきた(同じ会社の)人は、「Webに対して、必要以上に"おもねている"気がする」
 
(高広氏) これ(上記の様な例)は、ソーシャルメディアの弱点ではなく、ソーシャルメディア業界の弱点であると思う。(業界の人間の)ものごとの見方の不自由さに原因があると思う。
 
(森永氏) 今の話をお聞きしていて、ふと気付いたのですが、私も、ソーシャルメディアに弱点があるのではなく、ソーシャルメディアが私たちが持っている弱点を暴き出すようになってきた、と思う。
 その例として、今までの広告業界は役割分担が確立していた。1人1人の人間(パーツ)が入れ替わっても大丈夫だった。(広告の仕事が)ソーシャルメディア化されてきて、(仕事の)属人性が高くなってきていると感じる。
 
(高広氏) 日本の場合、ブランディングの弱点が、ソーシャルメディアによって暴かれている。
 
 
(徳力氏) 高広さんは、「ソーシャルメディアの弱点」は、他に何があると思いますか?
 
(高広氏) 「村化」し易いこと。
 ソーシャルメディアが、ソーシャルグラフで構成されていることが原因と思うが、いわゆる"たこつぼ"化してしまう。「コンテンツ」で繋がっているならいいのだが、「人」との繋がりが強すぎると"たこつぼ"化する。例えば、何かのキャンペーンをTwitterやFacebookをからめて行なう場合に、いっとき「ドーン」と伸びて、「パタッ」と止まる。一定(範囲)のコミュニティ内に留(まってコミュニティの外に拡散しない)。
 
 

Q2: Q1の弱点を乗り越えるためには、何と組合わせることが必要ですか?
 
(中尾氏) TVと(組合わせる)。
 (この後、中尾氏が携わったAKB48『江口愛美』のグリコ『アイスの実』のキャンペーンについて説明された)
 
(高広氏) PR(の記事)(組合わせる)。
 PR(Public Relations)は、"ネタ作り"。順番が大事。広告から始めてはダメ。
  × 広告 → PR
  ◎ PR → 広告 → PR これにソーシャルをプラスする(ことが肝要)。
      +↑
     ソーシャル

  「会話」の作り方
 
(森永氏) 想定外のことが起きた時(に、ソーシャルメディアが(プラスの方向に)活性化する)
 例1: 原発事故発生後、ホンダに「ASIMOを福島原発に送れないのですか?」という質問が来た。それに対して、ホンダは「すみません。今(現在)のASIMOでは、原発に対応できません」と回答。正直な回答が共感を呼んだ。
 
 例2: 西濃運輸さんがTwitterで、「@xxxx すみません」「@yyyy すみません」・・・。西濃運輸さんとしては、当然のこととして1人1人にリプライを返したに過ぎないが、誠意溢れるとして、話題に。
 
(高広氏) 「囲い込み戦略」(例:「いいね」をたくさん増やす)よりも「囲い込まれ戦略」
 
 

Q3: ソーシャルメディア業界の弱点"たこつぼ"化)を克服するために、今後何をしなければならないか?
 
(中尾氏) 僕らの心の中を「クロスメディア」に。
 
(徳力氏) 業界の中で、"たこつぼ"の外に仲間を増やすためには、どうしたらいいか?
 
(森永氏) 「地道に」、「楽しく」。
 (森永氏自身の例) 広告会社でのWebの専門家である私(森永氏)が、ソーシャルメディアを介して同級生とも繋がっていて、彼女たち(同級生)の中では"(Webに)詳しい"と言われている。だからこそ、(ソーシャルメディアを介して繋がっている、そういう同級生たちとの間で)「楽しく」、(ここまで議論してきた、ソーシャルメディアの「弱点」を少しでも減らすことが出来るよう)「地道に」やっていくこと(が重要)。
 
(高広氏) 業界内の"たこつぼ"化を解消するために、短いスパンの変化だけでなく、長いスパンの変化(世の中、勝手に変わっていく変化)も見る必要がある。
 10年先(に向かっての変化)に合わせることが大事なのに、今(すぐの変化)にだけ合わせるのは×。待つ(ことが重要)。
 
 
 
 以上、「ソーシャルメディアサミット2012」参加レポートでした。今回は、ブログレポーター枠として参加を許可され、参加費無料にて貴重な議論を聴くことが出来ました。主催者であるAMNのスタッフのみなさん、パネリストのみなさん、すべての関係者の皆様に感謝です。ちなみに、Fans:Fansから申し込んでのイベント参加は、先月の「NTT R&Dフォーラム2012」に続いて、2ヶ月連続でした。
 
 
 なお、上記のパネルディスカッション1の背景(何故、このテーマ(「弱点」)を設定したのか、パネリスト選任の理由)を理解するうえで、徳力氏のブログ記事が有効です。事前に読んでおくべきでしたが、日ごろの勉強不足がたたり、"後の祭り"になってしまいました。
 
 Facebookページや公式Twitterだけが流行っても日本はそんなに変わらないけど、ソーシャルメディアの弱点を理解してくれる人が増えればきっと変わるはず。 #sms2012(tokuriki.com)
 
 
--- 関連情報 ---
(1) NTT R&Dフォーラム2012を見に行きました(その1) 2012年02月18日 IT屋もりたの今時パソコン日記
(2) NTT R&Dフォーラム2012を見に行きました(その2):端末操作自動化ツール 2012年02月19日 IT屋もりたの今時パソコン日記
(3) NTT R&Dフォーラム2012を見に行きました(その3):Twitter連携サービス 2012年02月19日 IT屋もりたの今時パソコン日記

投稿者 もりた : 2012年03月12日 00:03 このエントリーを含むはてなブックマーク この記事をクリップ!

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