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2009年07月13日

臓器移植法改正、A案が可決成立

 先月18日、衆議院で可決され参議院に送られていた臓器移植法改正案の採決が行なわれ、A案が可決・成立したとのことです。
 
  臓器移植法改正案、衆議院でA案が過半数(IT屋もりたの今時パソコン日記)
  ・臓器移植法改正A案、参議院での修正に期待(IT屋もりたの今時パソコン日記)

 
 
 参議院では、A案の他に、A案とほぼ同じだが「臓器移植する場合に限り脳死を『人の死』とする」現行法の条文を復活させたAダッシュ案、現行法を基本としつつ1年間かけ子供の脳死判定基準などを検討するE案の3つの案が提出されていました。
 
 採決は、Aダッシュ案 → A案 → E案の順に行なわれる予定になっていましたが、Aダッシュ案が否決された後、A案が賛成多数で可決されたため、E案の採決には至らなかったとのことです。

 
 可決成立したA案と、現行法との最も大きな違いは、臓器提供側の意思表示の仕方が180度変わったことと、15歳以下の臓器提供が大人と同様の手続きで可能となったことの2点です。
 
 前者(臓器提供側の意思表示の仕方)は、現行法では本人の明確な(ドナーカードなど書面による)提供の意思表示 + 家族の同意が必要でした。それに対し、改正法(A案)では逆に、提供したくない(提供拒否)という本人の明確な表示がある場合を除き、家族の同意によって提供可能となりました。
 
 
 このブログでも、衆議院でA案可決の際に書きましたが、"農村の習慣が肌身に沁みこんでいる私の両親のような者にとっては、そういう場面に直面した時、お医者さん等からの「家族の同意」というプレッシャーに「ノー」と答えられない"ことを懸念しています。
 
  臓器移植法改正案、衆議院でA案が過半数(IT屋もりたの今時パソコン日記)
 
 
 また、後者(15歳以下の臓器提供を可能としたこと)につきましても、いわゆる脳死の状態となった後、何ヶ月あるいは何年間にもわたって、心臓や肺など臓器は正常に活動を続け、背が伸びたり体毛が長くなるなど、身体は成長し続ける例が大人に比べて子供の場合は少なくないことが報告されています。それゆえ、E案では現行法を維持しつつ、“「子ども脳死臨調」を設置して1年間かけ子供の脳死判定基準などを検討する”という提案をされたものと思います。
 
 
 私自身はE案に賛成でした。心臓など臓器移植以外に助かる方法の無いお子さんを持つ親御さんにとっては、国内で臓器移植の可能性が高まる改正法の成立を歓迎されるでしょう。一方で、例えば交通事故等で突然脳死の状態になり、搬送された病院の医師から“脳死判定”を相談されたご家族の気持ちは、どんなでしょうか。前者(臓器疾患)に比べて後者のような状況は、ご家族にとって突然訪れ、何の心の準備も無く判断を急がされます。
 
 本当は、「人から取り出した臓器を人へ移植する」という方法ではなく、人工臓器のような治療法が早く開発されるのが最も良いのだと思いますが、そのようなことがいつ頃実現するのかさえ私には見当もつきません。少なくとも法改正など運用方法の変更と並行して、上記のような研究(特に民間の大学や医療機関)に優先的に予算配分されるよう配慮してもらいたいものです。
 
 
--- 関連情報 ---
(1) 臓器移植法改正案、衆議院でA案が過半数 2009年06月18日 IT屋もりたの今時パソコン日記
(2) 臓器移植法改正A案、参議院での修正に期待 2009年06月18日 IT屋もりたの今時パソコン日記

投稿者 もりた : 2009年07月13日 14:52 このエントリーを含むはてなブックマーク この記事をクリップ!

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