« 北海道洞爺湖サミットに懐疑的(4) - 日本のテレビは洞爺湖サミットをどう伝えたか | メイン | NHKオンデマンド配信を国内に先がけ海外向けに開始-CNET Japanニュースから »

2008年07月10日

諫早湾訴訟、国が控訴

 先日、佐賀地裁において「排水門を5年間開放するよう命ずる」判決が下された諫早湾訴訟、国は今日、福岡高裁に提訴したとのことです。
 
  諫早湾訴訟、国が控訴 環境アセスは実施方針(asahi.com(朝日新聞社))
 
 
 充分予想されたこととはいえ、やはり残念です。
 
  諫早湾水門の開門命じる! - 佐賀地裁判決(IT屋もりたの今時パソコン日記)
 
 
 “国”とはいったい誰なのか、あらためて考えてしまいます。
 
おそらく国(そもそも“国”とは具体的に誰を指してそう呼んでいるのか、内閣総理大臣なのか、国土交通大臣または次官、あるいは私たち国民一人一人なのか、知らないのですが)は上告して、判決には従わないのではないかと思います。しかし、私たち一人一人がこの問題に関心を持つことにより、国土交通大臣・省職員や有明海沿岸各県の県知事・県職員の意識を変化させることが、遠回りのように思えて解決に至る最も根本的な方法のような気がします。”(諫早湾水門の開門命じる! - 佐賀地裁判決 - IT屋もりたの今時パソコン日記より引用
 
 
 排水門によって区切られた湾の内側と外側とで、水の色がまったく違うことは誰の目にも明らかです(Google Mapsの航空写真でも色の違いがハッキリ出ています)。(水門を開けないのは)農業のためでしょうか。減反政策から方向を転じ、最近は食料自給率の低さがクローズアップされ、米や野菜の増産を促すことに意義があることは、両親が農民ですから私にもよく理解できます。せめて堂々と、農業や食料や安全の“せい”にしないで、建設土木工事のためだと言ってくれれば、農民や漁民など地元の人同士が気まずい間柄にならずに済んだのにと思います。
 
 
 “有明海の漁業被害と干拓事業の因果関係を調べる開門調査のため、環境アセスを実施する”(asahi.com記事「諫早湾訴訟、国が控訴 環境アセスは実施方針」より引用)とのことですが、アセスメント実施期間中ずっと開門するのでしょうか?どのくらいの期間開けておくのでしょうか?
 どうしてそんなに慎重なのでしょうか?この慎重さのたとえ何分の一かでも、堤防工事実施前(中)に発揮してくれれば良かったのに、と残念です!

 この訴訟の当事者である漁民の方や国(農林水産省)、関係者である農民の方にとって、この訴訟は、漁業(被害と堤防排水門閉門の因果関係)や農業(農地拡大、食糧)の問題と捉えていると思います。あるいは国は安全対策も引き合いに出しています。しかし、私は(この訴訟は)地球環境問題に密接に関係する大変重要な問題と捉えています。諫早湾の堤防排水門を有明海に向って開け放ち、水質を改善し、水藻などを育てることが、ひいてはCO2など温室効果ガスの削減や、この海特有の貴重な魚など海の資源の復活につながると信じています。
 
 このように書くと根拠を示せと言われそうです。根拠も無いのに、農業や漁業従事者、周辺住民の仕事や生活・安全を左右する大事な判断をすることはできないという声が聞こえてきそうです。残念ながら直感でそう思うという言葉しか出てきません。
 
 強いて言えばいろいろなニュースを聞いたり、新聞記事や本を通していろいろな事を知ったり、意見を聞いたり、それらを総合的に判断して、そう思うと言う外ありません。そのために出来るだけたくさんの人の情報に触れようと思っています。その上での直感というのは、非常に重要ではないかと思っています。
 
 
 話はそれますが、来年から裁判員制度が開始され、凶悪事件に限って我々市民が参加することになっていますが、このような公共事業と地球環境のどちらを優先するか、私たちの税金の使い道を左右する公共事業の当否といったテーマにこそ、真っ先に裁判員制度を適用してもらいたいと思います。
 
  
--- 関連情報 ---
(1) 服部真澄著『ポジ・スパイラル』読了 2008年06月08日 IT屋もりたの今時パソコン日記
(2) 知ることから始まる - 有田芳生さんと服部真澄さんの対談から 2008年06月20日 IT屋もりたの今時パソコン日記
(3) CO2の回収・貯蔵で先行する日本の技術 2008年06月25日 IT屋もりたの今時パソコン日記
(4) 諫早湾水門の開門命じる! - 佐賀地裁判決 2008年06月27日 IT屋もりたの今時パソコン日記

投稿者 もりた : 2008年07月10日 21:35 このエントリーを含むはてなブックマーク この記事をクリップ!

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.imadokipc.com/mt/mt-tb.cgi/1027

コメント

コメントしてください




保存しますか?