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2008年07月19日

IPTV(IPテレビ)は、地デジ移行の裏返し(2)

 ここ最近、私どもの教室に通われるお客様に対して行っている「IPテレビ」についての講義(?)にヒントを得て始まったシリーズの2回目です。前回は、2011年地デジ完全移行のお話から始まって、「テレビでインターネットを見ること」と「インターネットでテレビを見ること」は、いずれ同じことになるであろうという予想や、「インターネットでテレビを見る」ことについてご説明いたしました。
 
 
 今回はいよいよ「テレビでインターネットを見る」、すなわち「IPテレビ」についてご説明したいと思います。「テレビでインターネットを見る」とはどういうことか、現状のサービスを紹介しながら進めていきたいと思います。
 
 
5.テレビでインターネットを見る、IPテレビ
 
 さっそく「テレビでインターネットを見る」、すなわち「IPテレビ」についてのご説明に入りたいと思います。簡単に申しますと「いつも見ているテレビの画面に、インターネットのホームページや、YouTube・Gyao・Yahoo!動画で見慣れているビデオや映画・番組が映ってもいいじゃないか」ということです。このように考えていただければ、イメージを思い浮かべていただき易いでしょうか。
 
 もう1つ別の観点からご説明しますと、テレビの背面(側面でも可だが)にブロードバンド回線へのインターフェイス(LANケーブルの差込口:下記の写真)が備わっている製品、そういうテレビが既に家電量販店のテレビ売り場に並んでいます。
背面(または側面)にBB回線へのインターフェイス(差込口)の付いたテレビ

 
 国内主要テレビメーカーから発売されているアクトビラ対応テレビは、その代表的な例です。
 
  アクトビラ対応テレビ一覧(「アクトビラ」公式情報サイト)
 
 
 結論的に申し上げますと、家電量販店で「IPテレビ」を買ってくればインターネットで放送されている番組やビデオが見れます。今まで、インターネットでのみ視聴可能だったコンテンツを、IPテレビで見ることが出来ます。つまり普段パソコンなどを使わなかった人々に対して、インターネット上にのみ流通するコンテンツに触れる機会を広げるという意味で、大きな意義があります。
 
 
6.主な「IPテレビ」サービスのご紹介
 
 それではここで、主な「IPテレビ」サービスをご紹介したいと思います。
 
 その前に、「IPテレビ」サービスの仕組について、少しご説明いたします。ご家庭や職場等で「IPテレビ」を視聴するためには次の4つが必要です。
 
  (1) テレビ端末、またはチューナー等の機器(ハードウェア)
  (2) ブロードバンド・インターネット回線の契約(ISP)
  (3) 「IPテレビ」サービス事業者との契約(IPTVサービス)
  (4) 「IPテレビ放送」や「(IP経由で配信される)ビデオ」(コンテンツ)
 
 上記4つ、つまりハードウェア、ISP、IPTVサービス、コンテンツが揃ってはじめて、利用者は「IPテレビ」を視聴することが可能となるのです。現時点で国内に於いて開始されている「IPテレビ」サービスは、上記のうち(1)、(3)、(4)を複数の事業会社が連携して提供している場合がほとんどです((1)と(3)ならば、1社で提供される場合もある)。ここでは、主な「IPテレビ」サービスとして、いくつかご紹介いたします。
 
  ・アクトビラ(acTVila)
  ・Gyao NEXT
  ・ひかりTV
  ・Wiiインターネットチャンネル
 
 
 なお、以下の各サービスの説明でもお分かりになると思いますが、「5.テレビでインターネットを見る、IPテレビ」で申し上げた「家電量販店で「IPテレビ」を買ってくれば」というご説明は、下記サービスのうちアクトビラについてのみ当てはまります。Gyao NEXTとひかりTVについては、サービス事業者から貸与される専用ハードウェアを、Wiiインターネットチャンネルの場合はWii本体を、それぞれ利用者が所有しているテレビ端末と接続して使用します。
 
 
 6.1 アクトビラ(acTVila)
 
  株式会社アクトビラが提供するIPTVサービスを中心に、端末(アクトビラ対応テレビ)は国内主要家電メーカーが提供する。“アクトビラ ビデオ”と“アクトビラ ベーシック”の2つのサービスメニューがある。
  任意のISPでOK。アクトビラ対応テレビ、BB回線(ISP契約)の他に必要なものや手続き等は無く、ITに不慣れな方でも最も容易に利用開始できるのではないかと思う。
 
 
 6.2 Gyao NEXT
 
  パソコン利用者向け動画配信サービス Gyaoを提供しているUSENが、TVユーザー(非パソコン利用者)を主なターゲットとして提供しているIPTVサービス。専用ハードウェア(専用テレビ接続PC)を介して、視聴者が所有しているテレビとBB回線を接続する。“ビデオサービス”と“チャンネルサービス”の2つのサービスメニューがある。
  任意のISPでOK。専用テレビ接続PCは、USENからレンタルまたは購入可能。パ・リーグ戦完全中継は、プロ野球ファンにはありがたい。
 
 
 6.3 ひかりTV
 
  株式会社NTTぷららが今年3月から開始したIPTVサービスである。運営会社から貸与される専用チューナを使用する(利用者が所有しているテレビに接続する)ことは、Gyao NEXTと同様である。“テレビサービス”と“ビデオサービス”の他に、“カラオケサービス”というサービスメニューになっている。
  注意すべきは、前提となるBB回線がNTT東西のフレッツ光ネクスト(NGN)と、Bフレッツ、NTT西日本のフレッツ・光プレミアムに限られることである。
  現在、光回線で圧倒的シェアを占めているNTT東西が、NGNの普及も視野に、「IPテレビ」をキラーアプリとして利用することを意図したとしても(あくまで私の推測)不思議ではない。
 
 
 6.4 Wiiインターネットチャンネル
 
  以上の3つのサービスと異なり、事業としてIPTVサービスを提供しているわけではない。Wiiショッピングチャンネルから、「インターネットチャンネル」というソフトウェアをダウンロードして利用することにより、結果的にIPTVサービスと同等のことができる。Gyao NEXTやひかりTVと同じく、所有しているテレビでインターネットのホームページを見ることが可能となる。
  そのために必要なものは、Wii本体と上記の「インターネットチャンネル」、BB回線(任意のISP)、そして無線LAN接続環境が必要である。Wiiは無線LANの子機として振舞う。よってインターネットに接続された親機が必要となる。
  基本的にIPTVサービス事業者が提供するサービスではないので、“テレビサービス”や“ビデオサービス”といった形態にはなっていない。パソコンでインターネットを見るのと同じく、すべてのWebサイトを閲覧できる(ブラウザはOperaが搭載されている)。あくまで私感に過ぎないが、普段パソコンを使わない人にも敷居の低いWiiリモコンを使って、ブラウザ操作できることが最大のメリットであると思っている。

 
 以上、国内で既に提供開始されている主なIPTVサービスについて、ご説明いたしました。それぞれについて比較しまとめたものが下記の表です。
主な「IPTVサービス」の比較

 
 以上、「IPテレビ」とは何か、サービスの現状とともにご説明いたしました。上でご紹介した事業者以外でIPTVサービスを提供している事業者もあろうかと思います。何分、筆者の知識には限界があり、真っ先に揚げるべき事業者様をご紹介していないかも知れません。ご容赦の程、お願い申し上げます。
 
 
 さて次回は最終回(3回目)、国策扱いの「地デジ」に比べて、政府のバックアップ・知名度ともに低い「IPテレビ」を、今後どのようにすれば広く大衆に認知され、普及・浸透させることができるかについて、考えたいと思います。
 
 IPTV(IPテレビ)は、地デジ移行の裏返し(3)(IT屋もりたの今時パソコン日記)
 
 
--- 関連情報 ---
(1) Interop Tokyo 2007/IMC Tokyo 2007(2)展示会全体、今年の傾向 2007年06月15日 IT屋もりたの今時パソコン日記
(2) WiiとRimoとYouTube 2008年01月28日 IT屋もりたの今時パソコン日記
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(4) デジタルサイネージとIPTV(2) - IMC Tokyo 2008/Interop Tokyo 2008から 2008年06月15日 IT屋もりたの今時パソコン日記
(5) IPTV(IPテレビ)は、地デジ移行の裏返し(1) 2008年07月17日 IT屋もりたの今時パソコン日記
(6) IPTV(IPテレビ)は、地デジ移行の裏返し(3)  IT屋もりたの今時パソコン日記

投稿者 もりた : 2008年07月19日 02:18 このエントリーを含むはてなブックマーク この記事をクリップ!

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