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2008年06月20日

小林多喜二著「蟹工船」読了

今ブームの小林多喜二著「蟹工船」(新潮文庫)。表紙は初版本「蟹工船」(戦旗社版)より
 今話題小林多喜二著「蟹工船」(新潮文庫)を読み終わりました。実際には「蟹工船・党生活者」として1冊に2つの作品が収められており、「党生活者」を読み始めたところです。もちろん、中学・高校の日本史で学び、著者名、書名ともに知っていましたが、これまで一度も読んだことがありませんでした。
 ちなみに左の写真、表紙は戦旗社版・初版本「蟹工船」のものだそうです。

 時代背景的には、(おそらく)1920年代から30年代(大正末期から昭和初期)にかけて、オホーツク海で操業する蟹工船での、現在からは想像を絶する過酷な労働を描いています。陸上にある工場労働者が組合員として組織化されているのと対照的に、蟹工船で働く労働者は未組織のため、反抗することなく悲惨な環境を受け容れざるを得ない状況が“ひしひし”と伝わって来ます。ほんとうによく描写されています。
 
 最初はそのように監督者の圧力に甘んずる労働者たちですが、少しずつ少しずつ“サボ”を重ね、“その時”を迎えるくだりは、こちらまでドキドキして、うまくいきますようにと、つい応援したくなります。

 6月7日に有隣堂・ルミネ横浜店でこの本を買った時には、20万部(30万部だったか?)を超えたことを声高に記した手書きが、平積みの横に立ててありました。古典というイメージがあり、なんとなく読みづらいという先入観がありましたが、読んでみると思いのほか面白い本でした。
 
 
--- 関連情報 ---
(1) 森永卓郎著「年収崩壊」 2008年01月23日 IT屋もりたの今時パソコン日記

投稿者 もりた : 2008年06月20日 01:37 このエントリーを含むはてなブックマーク この記事をクリップ!

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コメント

同感です。時代は違いますが、現代は派遣さんと呼ばれる無権利、使い捨ての労働が国家の認定のもとに行われています。「高齢者医療制度」による「老人は早く死んでくれ」式の医療が有無を言わさずまかり通っています。ガソリン税は再可決され今や180円時代。漁船は休業。これらは自然現象ではなく、「蟹工船」の時代よりもっと大規模に、もっと広範囲に、国民丸呑みの形で、政府によってつくられている現実です。
 ただ、秋葉の通り魔事件ではありませんが、多くの人たちが、まだ立ち上がることを知らず、「個人的な腹いせ」に終わっているのも現実です。私は死ぬまで抵抗を続けます。
 

投稿者 ぼんくらQ : 2008年06月20日 13:01

 ぼんくらQさん、コメントありがとうございます。

> これらは自然現象ではなく、「蟹工船」の時代よりもっと大規模に、もっと広範囲に、国民丸呑みの形で、政府によってつくられている現実です。

 何故こうなってしまうのかという原因の1つに、国全体を直接的に動かせる立場にある政治家や、その周辺の官僚、政府委員などを務める学者、財界人といった方々の頭の中に、従来(戦後)からの政策をベースとする考え方があるのではないかと思っています。
 いくら頭では、これからは今までと180度逆の人口減少社会と知っていても、つい(咄嗟に)出てくる考えが従来の延長線上から抜け出せないのだと思います。かく言う私も例外ではないと、畏れています。

投稿者 もりた : 2008年06月20日 15:27

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