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2008年05月12日

ソフトウェア省(仮称)の設置を提案します

 三菱東京UFJ銀行の新システム稼動に伴う今朝のトラブルを受けて、金融庁は同行に対し、障害の早期解決を指示し、銀行法に基づく報告を求める方針とのことです。
 
  2008/05/12-11:50 三菱東京UFJ銀に報告要求へ=システム障害の早期解決指示-金融庁(時事ドットコム)
 
 
 上記の記事によると、金融庁は「システム統合に当たり、十分な障害防止策や顧客への対応を行っていたかなどを調査し、再発防止を求める。」、また「今回の障害は新システムの稼働初日に発生したため、同行の対応を厳しくチェックする方針で、不備がある場合は行政処分を検討する。」とのことです。
 
 
 金融庁の仕事としては以上の内容で間違いないとは思いますが、何か充分ではないと感じます。現在の日本社会においてコンピュータシステムは、国民生活や産業全般にわたって基幹部分を支えています。
 
 電車の自動改札システム、証券取引所、インターネットのひかり回線などのトラブルによる影響の大きさは、復旧までの時間、影響を蒙る人の数、経済活動停止による波及効果の報道により周知のことと思います。
 
 現在これらの障害に対する行政の対応としては、どうしても事後になってしまい、また担当する役所も国土交通省、金融庁、総務省、経済産業省など、個々に対応する結果となっています。

 以前から感じていたことですが、日本にはコンピュータシステム産業に特化した役所がありません。特に、ハードウェアではなく、ソフトウェアに関する担当部署です。経済産業省の中に“サービス業”担当の部署があり、コンピュータソフトウェア産業に対応しているのが現状と思います。
 
 コンピュータシステム産業を担当する行政部門の役割として要求されることは、産業を支援するための側面と、(産業を利用する側の)国民の生活や他の産業への悪影響を出来るだけ軽減することの、2つの目的があると思います。
 
 前者でいえば、中国やインドをはじめとして経済発展を目的として、ソフトウェア産業の育成を国家レベルの戦略としている国々があります。一方で上記で述べたように、食や医療の安全と同様、国の(生活や産業の基幹を成す)コンピュータシステム産業を脇から支援するために、省庁を越えた戦略や取組みが必要なのではないかと思っています。
 
 
 前の記事でも申しましたが、今回の新システムへの移行に於いて、三菱東京UFJ銀行は、よく考えて実施に移していると思います。
 
  三菱東京UFJ銀行、新システム稼動(IT屋もりたの今時パソコン日記)
 
 コンピュータシステム、中でもソフトウェアの特性上、事前リハーサル(テスト)で検証できることはほんの一部に限られ(その方が少なく)、実稼動(本番)でないとわからない不具合の方が多い(件数的にではなく、質的=影響度の大きい事象)ということを理解している人材が、役所内部に必要な時期が来ているのではないかと思います。そのためにも、ソフトウェア省の設置について、政治家の方のみでなく、広く国民の皆様に検討いただくことを願います。
 
 
--- 関連情報 ---
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投稿者 もりた : 2008年05月12日 15:40 このエントリーを含むはてなブックマーク この記事をクリップ!

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