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2007年12月23日

消えた年金(2)-キーワードは公務員に対する信頼性

 順序からいえば50年前の越谷を探し、訪ねて(1)の続編をエントリーすべきところですが、サボっていてなかなか更新できないまま、日々新しいことが起きて来ます。
 
 「消えた年金」、このタイトルによるエントリーについても、論理的な切り口をテーマとして1つずつ順番に取り上げた方がよいのかもしれません(そもそも消えたのは年金ではなく、誰が支払った保険料か判らなくなったという意味で、「消えた年金記録」とすべきと思いますが、あえてこのタイトルのままとします)。
 
  消えた年金(IT屋もりたの今時パソコン日記)
 
 
 せめて時間軸(発生順)による投稿をとも思いましたが、もともとそのような(論理的な)思考特性を持ち合わせておりませんので、お許しください。
 
 
 前置きが長くなりましたが、昨夜NHK総合テレビで「日本の、これから どうなってしまうの?わたしの年金」という討論番組が放送されました。国民年金・厚生年金の受給者(既に年金を受け取っている人)、加入者(年金保険料を払っている人)を中心に、たくさんの人が出席(出演)され、3時間にもおよぶ議論が行なわれました。
 
 議論のテーマは、当然「消えた年金記録 5,000万件」から始まりました。先日、厚生労働省(社会保険庁)は、「5,000万件のうちの約20%、およそ1,000万件は照合できない(今後何年かかっても、誰のものか特定することは出来ない)のではないか」という見通しを発表して、当初の約束を早くも変更しました。
 
 あまりに稚拙で怠惰な社保庁の仕事ぶりに、出席者の多くも「消えた年金記録」の最大の問題は、社保庁・厚労省職員・幹部ら役人、およびそれを許してきた政治への「不信感」だと答えていました。
 
 よって番組もこのテーマに絞って討論が進むものと思って見ていました。しかし、実際には「保険料未納」(払えるが払わない人と、払いたくても払えない生活保護との関連問題)、「制度」(新しい制度を作るか、現在の制度を維持するか)、「財源をどうするか」(消費税 or 他)など、より広い範囲に拡大してしまいました。
 
 もちろんNHKの司会者(三宅アナウンサー)のおっしゃるように、年金に関わる当事者である私たち自身が社会保障全体について理解したり、深く考えることは重要ですし、必要であると思います。しかし、今年の5月の国会で、民主党・長妻 昭議員の質問によりこの問題がオープンになる以前と以後では、問題の焦点が異なるのではないかと思います。
 
 従来、厚労省や与党が説明してきた「何人で何人を支える」という負担と給付のバランスが問題の焦点なのではなく、その手前に立ちはだかっている、社会保険庁の事務に関わる、稚拙さ(事務業務の仕組みそのものの不備)と、怠惰(社保庁職員による“怠惰”そのものの仕事ぶりと、誤り率の異常な多さ)という大きな2つの岩こそが、とりあえず取り除かなければならない障害という風に状況が変わったと思っています。

 
 ところで昨日の番組に、社会保険庁や厚生労働省から(現役・過去歴任者を問わず)どなたも出席されませんでした。現時点においても、当事者意識が無いことを図らずも露呈していたと思います。
 
 「消えた年金記録」問題の第一次的な当事者は、上記の方々だと思っています。この問題に気付かなかった私たちにも責任の一端があると言われても、「制度」問題ではなく、「事務(運営)」という問題の性格上、年金受給者・加入者にはお手上げだったと思います。
 
 
 会場に出席されていた方は、皆さん広い視野を持ち、それでいて当事者意識の高い意見をお持ちでした。この3月まで社会保険事務所で勤務されていた方も、勇気を持ってご自信の意見を正直に発言されていらっしゃいました。
 
 『(本当の意味での)賢い大人が大勢集まって、問題解決しようと議論していたら、その対象(年金ルール:制度のみならず、特に運営)自体は、右も左もわからない幼児が作ったものだった』、テレビを見ていて感じた構図です(幼児という言葉を比喩として使用しましたが、小さなお子さんとその親御さんには申し訳けないと思っています)。
 
 
 「消えた年金記録」に関して私自身は、社保庁はまだまだ隠していることが他にもあるのではないかと思っています。何故「消えた」のかについての過去の誤りの事例、社保庁職員の方自身も現時点では認識していないミスや原因を明らかにするためにも、過去の実際の仕事の仕方・詳細な手順、職場でのルールなどを具体的に公表して欲しいと思います。
 
 他人から暴露されてからオープンにするのではなく、自ら白日の下に晒して欲しい、特にすでに退職された元・社保庁職員の方々の人間性に期待します。
 
 
 番組に参加された56歳で退職した団塊サラリーマンさんも、昨夜の番組についてご自身のブログに書かれています。
 
  申し訳ありませんでした(56歳で退職した団塊サラリーマンの会社起業日記)
 
 この方はブログを始められた時期が私とほぼ同じ頃ですので、RSSリーダーに登録していつも購読しています。民間会社で社会保険の仕事を長く勤めてこられた方のようです。56歳で退職され、ネットカフェを始められたそうです。
 
 NHKの番組構成にも、どこか当事者意識が感じられませんでした。むしろ56歳で退職した団塊サラリーマンさんのような方の経験を結集することこそ、本当に役立つのではないでしょうか。
 
 
--- 関連情報 ---
(1) 消えた年金 2007年12月17日 IT屋もりたの今時パソコン日記

投稿者 もりた : 2007年12月23日 14:55 このエントリーを含むはてなブックマーク この記事をクリップ!

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