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2007年05月03日

憲法記念日

 今日は憲法記念日です。日本国憲法が施行されてちょうど60年になるそうです。(1947(昭和22)年5月3日施行)
 昨夜放送されたNHK総合「その時歴史が動いた Vol.287 憲法施行60年特集 憲法九条 平和への闘争 -1950年代 改憲・護憲論-」は、現在まで続く改憲・護憲論争の基本的な事情を理解する上で、たいへん参考になりました。
 
 憲法改正の賛成・反対を論じる場合、主に第九条を念頭において議論する場合が多いと思います。あらためて中学校時代の社会科の教科書を開いてみました。
 
 第九条[戦争の放棄、軍備及び交戦権の否認]
   ①日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、
    国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、
    国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
   ②前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを
    保持しない。国の交戦権は、これを認めない。”

 
 「『中学生の社会科 新版 現代の社会 <政治・経済・社会>』昭和44年1月15日 発行、昭和46年1月15日 三版発行 中教出版株式会社」より引用
 
 第1項の戦争の放棄については、異論のある人はほとんどいません。改正賛成・反対に意見が分かれるのは、第2項の軍備および交戦権の否認の条項です。特に自衛権も交戦権にあたるのか否かというところに議論が集中しているようです。現実としての自衛隊の存在や、日米安全保障条約にからむ集団的自衛権、国際協力として紛争解決のための自衛隊海外派遣など、様々な事柄がからんできています。
 これらについて1つ1つよく理解していないので、判断できないのが現状です。
しかし、私は第2項を含めて憲法第九条の改正には反対です。
 
 
 いろいろな事柄を考慮したうえで賛成の考えの人がいると思いますし、意見が異なることはよいのですが、1つ気がかりなことがあります。
 憲法改正手続きにおける国民の過半数による承認についての解釈
をめぐる問題です。

 先日、国民投票法案が衆議院で賛成多数で可決され、参議院に送られました。ここで再び日本国憲法から、憲法改正についての条項を引用したいと思います。
 
 “第九十六条[改正の手続、その公布]
   ①この憲法の改正は、各議院の総議員の三分の二以上の賛成で、
    国会が、これを発議し、国民に提案してその承認を経なければ
    ならない。この承認には、特別の国民投票又は国会の定める選挙
    の際行われる投票において、その過半数の賛成を必要とする。
   ②憲法改正について前項の承認を経たときは、天皇は、国民の名で、
    この憲法と一体を成すものとして、直ちにこれを公布する。”
 
 出典元:上記と同じ。

 
 憲法を改正しようとする場合、
 1.国会が発議する
   衆議院と参議院それぞれで、全議員数の3分の2以上の賛成で、憲法改正を国民に提案できる。
 2.国民の承認を得る
   次に国民の過半数の賛成があれば、国民に承認されたものとする。
という手続きを必要とする、と理解できます。
 ここで、2.の「特別の国民投票又は国会の定める選挙の際行われる投票において」のうち、“特別の国民投票”について、今迄は具体的な法律がありませんでした。そこで今回、国民投票法案が提出され衆議院を通過した訳です。
 
 その中で私が危惧するのは「その(国民の)過半数の賛成を必要とする」というところについて、今回衆議院を通過した法案では、国民総数の過半数ではなく、有権者の過半数でもなく、投票数つまり実際に投票所に行った人の過半数としたところです。(正確には有効投票数、つまり無効票を除きます。)昨今の選挙では国政、地方を問わず投票率が50%前後を推移しています。今後実際に憲法改正のための国民投票が行なわれた場合、投票率が仮に50%だとすると、国民(有権者)の25%の賛成で承認されるということです。もう少し投票率が上がって70%としても、35%の賛成です。
 
 上記第96条の条文では、国会の発議の方法は明確ですが、国民による承認の方は国民総数とも有権者とも書かれていません。しかし「特別の国民投票又は国会の定める選挙の際行われる投票において」という文章からは、少なくとも有権者と考えるのが普通ではないか、と思います。
 
 
 最初に述べましたように、憲法改正についてはいくつもの考慮すべき事柄があり、賛否両意見があることは当然と思います。しかし、国民にとって最も影響の大きいこのような重大法案の一部が、このようなものであることは、どう理解してよいかわかりません。
 
 
 もう1つ、選挙の投票率が低く、政治に対する国民の意識が低い現在の状況下で、憲法改正の発議がされることが、恐ろしく感じられます。(今回の法案では国民投票法案成立後、具体的に憲法改正の発議は3年間凍結される、ということです。)
 国民の政治に対する関心が薄く意識が低いことについては、いろいろな言い訳け(選挙管理委員会の広報活動の不足、マスコミ報道の方法、国会議員が役目を果たしていない、など)が聞こえてきそうですが、私はそうではなく
国民自身に最も責任があると思っています。
 みなさん、仕事や生活、つきつめると人生そのものに忙しいとは思いますが、その人生が乗っている船そのものの浮沈に関わることだと、気付いて欲しいと思います。政治に関心を持つなんて、そんなに時間を取られることではなく、また、難しいことでもない、隣近所の人、会社の人、友人・知人とどう共同生活・一緒に仕事していくか、という普通のことを考えることだと思います。
 
    皆さん、政治にもっと関心を持って!

投稿者 もりた : 2007年05月03日 16:57 このエントリーを含むはてなブックマーク この記事をクリップ!

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