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2007年05月29日

「100Gバイト・フラッシュ 2010年に1万円へ」-日経エレクトロニクス2007年5月21日号より(後半)

 日経エレクトロニクス2007年5月21日号の特集記事「100Gバイト・フラッシュ 2010年に1万円へ」に関連して投稿した、1つ前のエントリーの続きです。
 
  「100Gバイト・フラッシュ 2010年に1万円へ」-日経エレクトロニクス2007年5月21日号より(前半)(IT屋もりたの今時パソコン日記)
 
 
 前半では、フラッシュメモリの容量拡大と価格下落(両者は鏡の表裏の関係にある)のスピードがすさまじく、1年3ヶ月で2倍のペースで容量拡大が進む結果、“2010年に100Gバイト1万円”が実現可能と予想されることを、お伝えしました。
 
 後半では、その結果何が起きるかについて、お伝えします。日経エレクトロニクスの同記事では、さまざまな電子機器(パソコン、携帯電話、携帯音楽プレーヤー、デジタル家電など)の使われ方に変化が生じ、
 “100Gバイトのフラッシュ・メモリが電子機器の世界を塗り替える”
と表現しています。(「日経エレクトロニクス 2007年5月21日号」特集記事より引用)
 
 
● 急速な容量拡大、価格下落の結果、さまざまな機器へフラッシュ・メモリの採用が進む
 
 2006年12月、SDカードを記録用媒体とする家庭用ビデオカメラが、松下電器産業から発売されました。(Panasonic HDC-SD1)電車の車内広告を見て、「SDカードでビデオ録画する時代になったのかぁ!」と、少々驚いた記憶があります。
 
 また、日経エレクトロニクスの特集記事に
 
 “2007年4月にソニーが発売したデジタル・カメラ「DSC-G1」は、2Gバイトのフラッシュ・メモリを内蔵することでユーザーが撮った2万枚もの写真をアルバムとして保存・表示する機能を提案した。音楽ライブラリを持ち運べるようにして大ヒットした米Apple Inc.の「iPod」の流れをデジタル・カメラに持ち込んだ格好である。”(「日経エレクトロニクス 2007年5月21日号」特集記事より引用)
 
とあります。
 
 これらの動きは、前半で述べたフラッシュ・メモリの容量拡大、価格下落が急速に進んだことにより、今までに使われていなかった機器への応用(HDC-SD1)や、新しい使い方(DSC-G1)を提案した事例です。
 
 
● 現在ハードディスクを内蔵している機器の、フラッシュ・メモリへの移行も進む
 
 再び、日経エレクトロニクスの記事では、

 “Apple社が6月に発売予定の携帯電話機「iPhone」は、内蔵するフラッシュ・メモリの容量を当初予定していた4G~8Gバイトから「8G~16Gバイトに倍増する」(国内証券アナリスト)との噂が流れている。”(「日経エレクトロニクス 2007年5月21日号」特集記事より引用)
 
と、あります。
 
 一方、既にフラッシュ・メモリを内蔵している機器の代表として、iPodがあります。このうち、iPod shuffle(1Gバイト)とiPod nano(2Gバイト、4Gバイト、8Gバイト)はフラッシュ・メモリを搭載しています。iPod(30Gバイト、80Gバイト)は、1.8インチHDDを使用しています。今後、フラッシュ・メモリの大容量化がさらに進めば、30GバイトのiPodがフラッシュ・メモリ内蔵に変わる日は、そう遠くないと思われます。
 
 すぐにでも、HDDからフラッシュ・メモリへの移行が進む可能性があるのが、小型軽量ノートパソコンです。HDDの替わりにフラッシュ・メモリを搭載したパソコンは、昨年Samsung Electronics社とソニーが発売しており、昨年末に富士通が企業向けノート・パソコンに導入した、とのことです。さらに今年4月、Dell社が一部機種向けのBTOオプションとして、ソニーが夏商戦向けノートパソコン「VAIO type G」の記録媒体(内蔵)として、32Gバイトのフラッシュ・メモリを選択可能にした、ということです。
 
 このように、現在1.8インチHDDを使用した機器の中から、フラッシュ・メモリを搭載する動きが、徐々に加速していきそうな気配です。

 
● ハードディスクの役目は、大容量のデータ・バックアップ用に
 
 以上のように、多くの電子機器にフラッシュ・メモリが搭載されるようになると、ハードディスクは不要になるかというと、そうでは無いようです。フラッシュ・メモリを大容量の記録媒体として使う場合、ハードディスクと比べて、いくつかの制約があるそうです。
 (1) 書き換え可能回数が少ない(8GビットのMLC品で1万回程度、16GビットのMLC品では5000回強)
 (2) データの保持期間が短い(3年程度)
 
 次の32Gビット、その先の64Gビット品では、上記傾向はさらに強まるため、製造にあたるSamsung社、東芝、IM Flash Technology社などでは、新たな製造技術の開発を進めているそうですが、限界があるそうです。
 
 そこで、一旦はフラッシュ・メモリに記録したデータを、より安全に保管するために、ハードディスクが使われると考えられています。
 現在でも、デジタルカメラで撮影した写真を、メモリカードからパソコンのハードディスクにコピーして保管している方が多いと聞きます。また、iTunes StoreからiPodにダウンロードして持ち歩いている音楽、ムービー、ポッドキャストなどのコンテンツも、パソコンのハードディスクにバックアップしておくのが一般的です。
 このように、外に持ち出して使う電子機器に対して、家庭にあるパソコンのハードディスクがサーバーの役目をしています。パソコンの他に、インターネット上のサーバーをストレージ(記憶媒体)として、利用することも一般化しています。GmailやYahooメール、flickrなど写真共有サービス、MySpace等SNSもその一つといえます。
 
 ネットにつながる様々な電子機器がこれからも新たに登場し、ますます大量のコンテンツが身の回りに増えることが予想されます。そうなった場合に、現在のパソコンやインターネット上のサーバーだけでなく、家庭においてはテレビやゲーム機が「ホーム・サーバー」の役目を担うだろうと、日経エレクトロニクスの記事は予想しています。
 
 
 以上、フラッシュ・メモリの大容量化・価格下落の状況と、今後の電子機器の利用形態への影響について、前後半2回に分けて述べてきました。
 
 
 このエントリーの投稿にあたっては、日経エレクトロニクス2007年5月21日号の特殊記事「100Gバイト・フラッシュ 2010年に1万円へ」を参考にし、その一部を引用しています。
  
 
 (参考) 「100Gバイト・フラッシュ 2010年に1万円へ」-日経エレクトロニクス2007年5月21日号より(前半)(IT屋もりたの今時パソコン日記)
 
 
--- 関連情報 ---
(1) 「日経バイト」休刊 2005年11月29日 IT屋もりたの今時パソコン日記
(2) 最後の「日経バイト」 2005年12月23日 IT屋もりたの今時パソコン日記
(3) 「100Gバイト・フラッシュ 2010年に1万円へ」-日経エレクトロニクス2007年5月21日号より(前半) 2007年05月28日 IT屋もりたの今時パソコン日記

投稿者 もりた : 2007年05月29日 23:59 このエントリーを含むはてなブックマーク この記事をクリップ!

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