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2006年11月23日

一葉忌


 新装なった一葉記念館
(東京都台東区)での
最初の一葉忌が営まれ、
記念講演と音曲などを
聞いてきました。

 
 プログラムの内容は、次の通りです。
1.和洋女子大学教授 木谷喜美枝先生の講演「樋口一葉と森鴎外」
2.幸田弘子さんによる一葉の思い出および朗読
3.音曲
 
 
 和洋女子大学 木谷先生は尾崎紅葉の研究が主だそうですが、
近年「樋口一葉と十三人の男たち」という本を出版され一葉にも
関心がおありとのことです。
 今日は、先生がお作りになった一葉と鴎外の対比年表などの
資料を見ながら
(1) 鴎外と一葉は本当に一度も会っていなかったのか
(2) 2人の小説の対比(一葉「わかれ道」、鴎外「雁」)
というとても興味深いお話をお聞きすることができました。
 
 幸田弘子さんはNHKで小説の朗読をされているのを拝見した
記憶があります。後ろの席にいた人の会話では、この一葉忌には
例年幸田さんの一葉作品の朗読があるそうです。
 今年は時間が少なかったため、小説の朗読は10分程度でした。
「たけくらべ」を全部朗読すると2時間半かかるそうです。また
一葉の最後の日記(明治29年7月22日)も朗読していただき
ました。幸田さんは「たけくらべ」を朗読する時、手に持った本を
まったく見ていません。長い年月、一葉作品の朗読を続けて
来られた結果である、と感激しました。
 11月23日が一葉の命日であり、本来この日は「一葉忌」である
という基本的なことも、今日木谷先生や幸田さんのお話を聞いて
初めて知りました。
 講演および朗読・音曲の
鑑賞は館内では80名限定
でした。
 館内で鑑賞できない人の
ために外にも特設会場(テント)
が設けられました。
 残念ながら時間が無く、音曲(新内・端唄・踊りなど)を最後まで
聞くことは出来ませんでした。
 
 木谷先生も幸田さんもおっしゃっていましたが、
「たけくらべ」、「にごりえ」、「十三夜」など一連の作品に
対する鴎外らによる高評価の後の、掌を返したような世間の
態度の変化も、冷静に見ている確かさが一葉にはあった
ようです。
 
 また、幸田さんの朗読によって、一葉には書き残した日記が
あることも今日初めて知りました。日記さえも小説と同様の
魅力を感じます。これまで一葉作品は何十年も前に
「にごりえ・たけくらべ」を文庫本で購入したことがありますが
文語体のため、最初の数ページで放り投げた状態です。
 一葉のことはもちろん小さい時から名前くらいは知っていました。
十数年前ここ一葉記念館で、自筆の書簡や小説の下書きを
見て、何ときれいな字を書く人だろうと驚きました。
 しかし筆のきれいさだけでなく、書き記した小説・書簡・日記
どれ一つとっても、魅力の詰まっているであろうことを今日の
お二方のお話から教えていただきました。
 これからますます一葉のとりこになっていきそうです。

 館内2階・3階に展示室が
あります。
 一葉自筆の原稿・書簡・日記
など、ここでしか見れない貴重な
資料が展示されています。
 (注) なお、館の側からの断りとして、新館が出来てまだ間もなく、新建材による
   貴重な資料の劣化への影響などを見定めるため2年間位は様子を見たい、
   そのため実物ではなく複製も少なくないというお話がありました。

 
 
--- 関連情報 ---
(1) 休日(2) 2006年11月23日 IT屋もりたの今時パソコン日記

投稿者 もりた : 2006年11月23日 23:59 このエントリーを含むはてなブックマーク この記事をクリップ!

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