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2006年05月26日

NHK放送技術研究所 技研公開

2006年 技研公開 ~NHK放送技術研究所~

 昨日はヤクルト・ガトームソン投手に史上72人目の
ノーヒット・ノーラン達成という栄誉を献上してしまった
楽天イーグルスですが、本日は10対2と大勝しました。
 
 さて、本日は1年に1回公開されるNHK放送技術研究所の
研究成果発表の場である、技研公開を見てきました。

■ NHK放送技術研究所は東京都世田谷区砧(きぬた)にあり、
小田急線の成城学園駅からバスで10分のところにあります。

多くのサラリーマンが訪れたNHK放送技術研究所の玄関前 本日は平日にもかかわらず多くの見学者でごった返していました。
ネクタイ姿のサラリーマンが約6割と、比較的多いことに驚きました。
 明日・明後日は家族連れでにぎわうことでしょう。

展示は全部で30のコーナーから構成されており、それぞれ
 説明員がついて、質問に答えてくれるようになっています。

  その中から私が注目したものをいくつかご紹介します。

 ● AdapTV(アダプティービー) [展示番号15]
  -----
  「テレビの視聴形態の多様化に応じて、1つの番組をさまざまな形で
  楽しんでいただく放送サービスAdapTVの研究をしています。ここでは
  視聴している環境や、視聴者の好みに応じてコンテンツを変換して提示
  する技術を紹介しています。」
  (以上 技研公開2006パンフレットより引用しました。)
  -----

   上記の紹介文にあるように、視聴者の障害度、好み、視聴環境(端末)に
  よってコンテンツを変換して、届けるデモを行なっていました。

   ポイントは、"1つの番組"を多様な形態に応じて変換しているという
  点です。

   具体的には次の3つの展示を行なっていました。

  □ 受信端末の能力に応じたコンテンツの変換

同じ番組でも左側の大画面テレビと右側の携帯画面の映像が異なる 左側の大画面テレビと、右側の携帯電話の画面で
同じ放送でありながら)映し出されている映像が異なることに
注目ください。
 右側の携帯電話の画面は小さいので、左側の映像の一部を
切り出して(クリッピングして)映し出されています。
 (左側のテレビの青線で囲まれた部分のみ、右側の携帯電話に
  表示されています。)

 
  □ 視聴者の好みとニュースの重要度を考慮したダイジェストの作成
 
  □ 視聴者の障害度や認識能力に適応した表現へのコンテンツ変換
 
 
 ● 大画面・超高精細ディスプレイに向けた基礎技術
  [展示番号 20]
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  「将来のスーパーハイビジョンテレビを目指して、ディスプレイの
  超高精細化技術の研究をしています。今回は、プラズマディスプレイ
  パネル、冷陰極ディスプレイの試作とともに、将来の実用化が期待される
  青色蛍光体の作製技術を紹介しています。」
  (以上 技研公開2006パンフレットより引用しました。)
  -----

   上記の紹介文にあるように、超高精細ディスプレイの試作品を
  展示していました。残念ながら青色蛍光体の作製技術については
  話を聞いて来ませんでした。

  □ 高精細PDP(画素ピッチ 0.3mm)

高精細PDP(画素ピッチ 0.3mm) 説明員の方によると、PDPで画素ピッチ 0.3mmは非常に精細
なのだそうです。
 「このPDPを使って携帯電話等の様な小さなディスプレイを
作るのか」と質問してみました。
 すると「この小さなPDPをたくさんくっつけて100インチの
テレビを作る」のだそうです。
 なるほど、非常に高精細な大型テレビが作れるという訳です。

  □ 超高精細 冷陰極ディスプレイ(画素ピッチ 0.15mm)

超高精細 冷陰極ディスプレイ(画素ピッチ 0.15mm) 「陰極」という言葉が目に留まり、展示を見てみました。

 「陰極(Cathode)」とは、もともと電気分解における2つの電極のうちの
1つの極のことで、もう1つの極は「陽極(anode)」といいます。
 転じて真空管やブラウン管などの電極にもこの言葉が使われています。

    つまり、このディスプレイはブラウン管のことです。
   「今更ブラウン管、しかもこんな小さなものを何に使うのですか?」と
   いうバカな質問にも、説明員の方は親切に答えてくれました。

    「PDPと同じくこんな小さなブラウン管をたくさんくっつけて
   100インチのテレビを作る」のだそうです。
    さらに「ブラウン管(冷陰極ディスプレイ)は液晶、PDPなどと
   比較して消費電力が少なく
、よりエネルギー効率の良いディスプレイ
   を作るためにこの試作・研究を行なっている
」ということでした。

    地球温暖化対策・CO2削減というテーマが放送の世界にも影響を
   与えていることを、あらためて認識しました。
 
 
■ 上記以外にも多くの展示が行なわれていました。

  比較的わかりやすいものとして、次のものがありました。

 ● スーパーハイビジョンシステム [展示番号 7]

  -----
  「超高精細映像と22.2マルチチャンネル音響を持つ
  スーパーハイビジョン」(技研公開2006パンフレットより引用)
  -----

  を紹介しています。
   特にミニシアター内の大スクリーンで、スーパーハイビジョン映像の
  視聴を実体験することが出来ます。(約5分の映像)
 
 
  また、インターネットやITと放送を絡めた研究も数多く展示されて
 いるのが、印象に残りました。

 ● 無線アドホックネットワークによるハイビジョン放送
  [展示番号 13]

 ● だれでも簡単に番組制作 [展示番号 27]
   番組記述言語 TVMLなどの展示を行なっていました。
  HTMLを使ってホームページを作るように、TVMLを使って
  番組コンテンツを作ることが出来るようです。
  (「TVMLプレイヤーII リリース」参照)

 ● 画像認識技術と字幕の言語処理による映像検索
  [展示番号 11]

  このようにITを絡めた研究が多いのは、時代背景もありますが、
 素材を始めとする基礎研究に比べて容易(敷居が低い)と見られて
 いることも一つの要因ではないかと思います。
 
 
■ 1階ロビーに戻ると、今春から始まったワンセグの展示が
 行なわれていました。

  ワンセグについては、こちらをご覧ください。
 
 
 また玄関前には、スーパーハイビジョン・カメラが設置され
その様子が先程のミニシアターに映し出されていました。
玄関前に設置されたスーパーハイビジョン・カメラ

 
 
  この展示会は明日、明後日まで行なわれますが、ご覧になる方は
 ホームページで展示内容を事前に確認してから、出かけることを
 おすすめします。
 
 
--- 関連情報 ---
(1) TVMLプレイヤーII リリース
(2) WPC EXPO 2005を見て来ました。」2005年10月27日 IT屋もりたの今時パソコン日記

投稿者 もりた : 2006年05月26日 23:45 このエントリーを含むはてなブックマーク この記事をクリップ!

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